「腰痛がでてきたので予約をお願いします。」
以前のように動けなくなる程のギックリ腰ではなく、腰痛でのお問い合わせの電話でした。
「こんにちは~。」
更衣室までの道のりを腰をかがめて歩いていました。
「大丈夫ですか?」
「腰が伸ばせないんです・・・。」
準備が出来てから詳細を伺いました。
「腰がここから先は痛くて伸ばせないんです。」
かがんでいれば大丈夫なものの、腰を30°程傾けていないと痛みがでるようでした。そこから伸ばそうとすると、腰痛がでるようでした。なのでうつ伏せも腰が伸びるので辛いようです。腸骨、仙骨、坐骨に大きな歪みがあります。
「お尻を打った事ないですか?下から突き上げるような感じでなんですけど・・・。」
「う~ん、ないですね・・・。」
「そうですか・・・。」
立位、座位、伏臥位でも歪みは残ります。伏臥位での腰が伸びている状態では腰痛がでてしまうのですぐに歪みを確認して、まずは大きな歪みが残った頭から、楽な姿勢である仰向けで調整。調整後、
「少し良くなりました。まだ痛いですけど・・・。」
腸骨が全体的に上がっている歪み、仙骨、坐骨にも捻じれている大きな歪みがあります。
「自転車のサドルとかで打ったりしなかったですか?」
骨盤の大きな歪みの原因となる打撲を考えていたのですが、方向から考えても真下から突き上げるような歪みでしたので、しりもちでもなさそうで、他に考えられるのは自転車のサドルぐらいしか思いつきませんでした。
「いや~、あったかもしれないですけど、覚えていないです・・・。」
「うつ伏せ大丈夫ですか?」
「今はうつ伏せ大丈夫です!」
頭の調整で腰痛が楽になったので腰を伸ばせるようになり、うつ伏せでの調整が可能になりました。歪みを確認するとやはり腸骨、仙骨、坐骨の歪みが気になります。腸骨が全体的に上がって、仙骨も右に捻じれながら上がっています。坐骨は打った衝撃を逃がすかのように回転してゆがんでいました。
「お尻まわりの打撲で何か覚えていることはないですか?」
骨盤の歪みをつくるときの原因として尻もち等はお客様でも多いのですが、そういうような歪みではなかったため、しつこく聞きました。
「う~ん・・・。覚えていないですね。」
歪みのある方向へ押して、圧痛を確認するとやはり痛みがでます。歪みが戻る方向へ押すと、
「そこ押してもらうと楽になります~!」
器械を歪みの戻る方向へセットします。腸骨、仙骨、坐骨と調整して最後に腰椎を調整して終了。立ってもらうと、
「真っすぐ立てます!痛みはまだ少しありますが、かなり楽になりました!」
「坐骨が大きく歪んでいて、腸骨も上にあがっていました。下から突き上げるように歪んでいたのですが、自転車のサドルしか思いあたらなくて聞いていたのですが・・・。」
「・・・!!」
ハッとした表情で何かに気付いた様子です。
「・・・もしかして乗馬って関係ありますか?」
「それですね!!すっごく関係ありますよ!それで坐骨と腸骨が大きく歪んでいたんですね!腸骨が上がって歪むから前のめりにならないと苦しかったんですよ!」
歪んだ骨格のイメージを伝えるために自分の身体で真似をして表現すると、
「あぁ~!だから腰が伸ばせなかったんですね!」
まだ坐骨に回転している歪みが残っている事を伝え、調整が必要であることを伝えました。
「わかりました~!また来ます。」
お越しになられた時には歩きづらそうにしていたのに、姿勢良くお帰りになられました。
東京都渋谷区恵比寿 HSTI東京 骨格調整所 櫻澤 健二